FinePix F10 検証(1)深夜のブツ撮り編 ノーフラッシュ撮影はやっぱりむつかしい

ストロボなしの撮影は やっぱり難しいかも…


FinePix F10のナチュラルフォトモードはどのくらい使えるモノか…
まだあまり使い込んでないのでなんともいえませんが,とりあえず簡単に試せる例として,深夜のブツ撮りを試してみました.




(1)F10ストロボあり (2)F10ナチュラルフォトモード (3)参考:4900Zマニュアル調整

いちばん左(1)が普通のコンパクトカメラと同様にフラッシュ(ストロボ)をたいてとったものです.ちょっとわざとらしいですけど(^_^;),ストロボの強烈な光で台無しです.何が写っているのかもわからない状態です.これをナチュラルフォトモードでとると,真ん中(2)のようになります.かなりよい感じではないでしょうか.なお,公平を期すため,いずれのモードも特にワザとか使わずに,すべてカメラまかせでとりました.
ただ,正直なところ,(2)は縮小しているので,まぁまぁいい感じと見えているだけで,610万画素の元画像をチェックすると,ノイズもそれなりにのっているし,ピントが甘かったり,不満も多いです.ノイズについては,なにやらカメラ内で画像処理が行われているらしく,ノイズが目立たないように処理されているようなのですが,そのせいか画像が全体的に不自然な色合いになる場合があるようです.

参考までに,右の(3)が,FinePix 4900Zでマニュアル調整してストロボなしで撮影したものです.少なくともピントがきちんとあっているという点で,はっきりマニュアル調整が優勢と思います.

というわけで,とりあえず深夜のブツ撮り編では,まぁまぁ使える道具だけど,自宅で使うならマニュアル調整がきくハイエンド機が一枚上手といえそうです.


暗闇で光るとびっくり! オートフォーカス補助光

FinePix F10は,深夜のまっくらな部屋の中でも(画像は悪くなりますが)ストロボなしで撮影できるようになっています.どのくらいの暗さかって,ほんとに真っ暗に近い状態でも大丈夫で,例えば,まっくらな部屋の中で 光っているものといえばブログ中のノートパソコンの液晶ディスプレイくらい…というような状況下でも撮影できます(明かりになっているノートパソコンそのものが撮影できるという意味ではなくて,液晶ディスプレイの明かりに照らされている自分とか本棚とかが撮影できます).
ただ,そのくらい暗くなると,シャッターを半押ししたときに,オートフォーカス補助光という緑色LEDが発光するようになっています(下の写真参照).これは光が少ない場所で正確にピントを合わせるための工夫なんだそうです.


(4)オートフォーカス補助光

ちょっといい夜景とか,ちょっといい夜の街の風景なんかを撮ろうとしたら,うっかりフラッシュが光ってしまってまわりの注目を浴びてしまう…というようなことは普通のコンパクトカメラだと起こりがちですよね.FinePix F10の場合,ナチュラルフォトモードを使えばフラッシュなしで撮影できるから安心…と思ったら,実はオートフォーカス補助光が出てしまうことがあるんです.
この緑色のビームをうっかり通りすがりの女性なんかにあててしまったら,たいへんなことになりそうです.
ただ,ご安心あれ.このオートフォーカス補助光はOFFにすることもできるので,常にOFFの状態に固定しておけば,本当に無光・無音でスマートに夜景の撮影ができます(起動音や操作音もOFFにできます).