ノイズなのか,新しい世界の入り口なのか…

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Amazon.com(Amazon.co.jp)の“おすすめ商品”機能(recommendation)て便利ですよね. かなりよい確率で“未知なる ほしい本”を当ててくれます. ぼくの場合,特にマンガを探すのに役に立ってて, 先日はAmazon.co.jpが“おすすめ”してきた 海藍(はいらん)さんの新刊“特ダネ三面キャプターズ”を買いました.

ぼくは海藍さんのコミック“トリコロ”に出会ったのがきっかけで,トリコロの掲載誌である“まんがタイムきらら”を買うようになったくらいだから, いわゆる海藍さんのファンにあたるんだろうと思うんですけど, うっかり者なので,海藍さんがトリコロの連載と平行して 姉妹誌に“特ダネ三面キャプターズ”ていう連載をもってることを知らなかったんです(愛がたりない? Webとかで検索すればわかるじゃんってことで,ぼくのウッカリも悪いんですけど,この作品の休載が多くて新しいファンがこの作品を発見する機会がすくなくなっちゃうっていう意味で海藍さんも悪いんですよ…“まんがタイム ラブリー”の表紙が海藍さんの絵になったら,ぼくだって気づいてましたよ…). かつ,ぼくは“きらら”は毎月読んでるけど,今はアメリカに住んでいて日本から取り寄せて読むことになるので,きらら経由の情報は遅くて,もうすぐ海藍さんの新刊がでるよっていう第一報を入れたのがAmazon.co.jpになったというわけです.

ノイズなのか,新しい世界の入り口なのか…

ところで…先日Amazon.comで, Make: Technology on Your Time が“おすすめ”されてたので,クリックしたら,その後,おすすめページに なんだかよくわからない婦人誌がでてくるようになりました. ぼくはMakeの表紙(Make,vol. 4,たぶん2005年9月号の表紙)の手作りギターに反応してクリックした,つまりギターに興味があったわけなんですけど,なんでこれをクリックすると婦人誌が“おすすめ”になるのか,ちょっと悩みました.

で,悩んだ結果,これは想像ですけど,Makeの扱っている“手作り”でいろんなものを作ってみるっていうテーマが 手芸と隣接していて,さらに手芸が婦人誌と隣接しているという連鎖で,最終的に ぼくの“おすすめ”に婦人誌がでるにいたったのではないかという結論になったんです(この推論,あたらずとも遠からずかと自画自賛中です).

# 日本でいうとNHKの“おしゃれ工房”を読んでる人と “電撃ホビー”を読んでいる人が “お湯まる”(お湯でぬくめると軟らかくなる粘土みたいな感じのもの) でつながっているかもしれないという感じです(わからん例だ^_^;).

それで,一瞬,これはノイズかなと思ったけど,少し考えてみて,そうでもないのかも, もしかしたら,ノイズではなくて新しい世界の入り口かも?とも思えてきました. これをきっかけに,ぼくが手芸をはじめ…ないでしょうね,たぶん(^_^;) だけど,そういう可能性があるかもしれないことを考慮したら, 単にノイズというわけではないとも思えてきたんですよね.

ぼくたちが昔(今もか…)本屋さんにいってブラブラと立ち読みしたりしてたのは,要するに,ふと目に入った本を手にとったことから始まる新しい世界との出会いの経験が蓄積されてきたからじゃないのかと思います.

だけど,ほんとの本屋さんは 本棚を動的には組みかえられないわけで, 婦人誌とプログラミングの本がとなり(あるいは近いところ)に並ぶのは ありえない感じです. となりの本・となりの本棚がダイナミックに変化して, みんなに適切な新しい世界への入り口を提供できるのが Web本屋さんの良さのひとつなんだって思いました.

昔ながらのアナログ式 情報源も そこそこ…

マンガ(雑誌じゃなくて単行本・コミックス)についていうと, Amazon.co.jpができるまではどうやって情報を集めてたかというと, “まんがの森”の会員誌(会費無料なので会員誌といってもフリーペーパーに近いもの)を読んで“自分が好きかも知れないマンガ(またはマンガ家さん)”を探してたんです. マンガは立ち読みできないから,立ち読みで新しい作品に出会う機会は少ないですものね.

で,まんがの森の会誌は今でも一番参考になる情報源のひとつです.特に まんがの森の会誌は店員さんが署名つきで推薦記事を書いてるので,どの店員さんが自分の好みに近いかわかって,結果として“あの人がおすすめっていってるってことは当たり”て事前に予測できるんですよね.

ただし,これは“プル情報”---つまり.いちおう自分から探す努力(たいした努力ではないですけど,いちおう毎月会誌をもらいにいって ちゃんと目を通す作業)が要求される情報源です.それに会誌は ぼくとは全然好みが違う人もカバーしないといけないので,ぼくにとっては不要な・わずらわしい記事がたくさんになります.これらの膨大な(って大げさか…しかし それなりの量の)ノイズをかきわけながら,必要な情報を探さないといけないので,やっぱり面倒なんです.

その最たる例が新聞でして,これはもう嫌がらせかと思うくらいノイズの大航海時代が到来…まぁ,新聞は読んでないので,関係ないですね.

表紙から内容が想像できない本もあるから 余計面白い

最近出版されてプログラマの人がよく読んでる本に Ajax in Actionていう本があるんですけど, 表紙がとっても魅力的なんですよね. 民族衣装?を着た女性のイラストで,不思議な異国感がある絵になってます.表紙を見てもWebプログラミング関係の本だとはわからないと思います.表紙にタイトルが書いてありますけど,Amazon.comを利用している多くの人は“Ajax”が何なのかわからないでしょうから,“Ajax in Action”というタイトルも有益な情報にはならないですよね….

ほんとの本屋さん(リアルの本屋さん)なら,この本はプログラミング関係の書棚にならんでいるので,プログラミングに興味がない人が,この本をうっかり(?)手にとってしまうことは ありえないでしょうけど,Amazon.comだと ありうるんです.

というのが,このご時世ですから,Webページを作ってみたいな,と思ったことがある人は山ほどいるわけで,もちろんその中にはプログラミングなんかには まったく興味をもっていない人も たくさん含まれているわけです. だけど,ホームページを作ってみたいなと思ったことがある人は,“HTML入門”とか“ホームページを作ろう”みたいな本を買ったことがあるんじゃないかと思っていて, その結果,ホームページ→Web関連技術→Webプログラミング→Ajaxみたいな“道”が開けてくるですよね.

もちろん,ホームページを作りたいと思ったことがある人の99.9%はWebプログラミングまでする気はない(誰かが作ったコンポーネントを使うでしょうが,自分でプログラミングをしたりはしない)でしょうから,そういう見方をすれば単なるノイズなんでしょうけど, たまたま,コンピュータで絵を描く趣味があって,描いた絵をホームページで展示してたりして,だからWebに興味があって,そのためFlashやJavaScriptなんかも聞いたことがあって…という条件に合う人の“おすすめ”に“Ajax in Action”がおすすめとして掲示されたら,おもしろいんじゃなかろうか,これがきっかけでプログラミングをはじめたりとかいうことがあったとするなら,結果論だけど単なるノイズではなかったことになるんだろうと思えたりします.

スパムだって

そういう意味ではスパム(一方的に送りつけられてくる迷惑メール)だって,ノイズじゃないのかも.

実際,アメリカでは“スパム業者”が,堂々と“われわれはスパム業者なんかじゃない”て主張してたりします. というのは,彼らは ちゃんとデータを集めていて, アメリカ国民の約70%がスパムと呼ばれているメールを通じて買い物をしたことがあるのだとか. つまり,彼らの主張では,スパム,スパムって目くじら立てるけど,実際のところ,国民の皆さまはそこから何かを発見して実際に買い物をしたりしてて役に立ってるっていうわけです.

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このページは、Takashi Hataiが2006年5月 6日 18:47に書いた記事です。

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