ソフトウェア開発の会計処理

バランスシートにおけるソフトウェアのあつかいは棚卸資産(inventory)として規定されている.

棚卸資産とは,販売目的で保有している資産のことで,資産の評価方法は下記3種類がある.
トレーディング目的で保有しているもの 時価評価
ソフトウェア 基本的に研究開発費[3]
受注制作ソフトウェア 請負工事の類とみなされるため“工事契約に関する会計基準”を適用.
市場販売目的のソフトウェア 最初の製品マスターをつくるところまでは研究開発費として発生時に費用として処理できる.その後のメンテナンスなどの費用は無形固定資産として資産計上する.
自社利用のソフトウェア 将来の収益獲得またはコスト削減が確実な場合は無形固定資産,そうでない場合は費用処理として処理する.
通常の販売目的の資産 棚卸資産参照.

1990年代までは開発費や試験研究費は,資産にあげる減価償却するか費用として単年度処理するか,好きな方を選ぶことがゆるされていた.しかし,研究開発の結果が必ず利益につながるわけではないため,資産とせず,発生年度に費用処理することになった[5].

Links

[1] Wikipedia: 棚卸資産
[2] Wikipedia: 勘定科目
[3] Wikipedia: 研究開発費等に係る会計基準
[4] All About: 迷っても、これで完璧! 勘定科目一覧表
[5] PRESIDENT: 研究開発費 -繰り延べ資産から費用の一括計上へ統一されたわけ (2013-11-18)
[6] 日本公認会計士協会: 研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針 (1998-03-31)

はたいたかし
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2014-05-08
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