custody

日本ではカストディとかカストディ サービスというと, 株券などの有価証券を預かってくれるサービス(証券保護預かり)のことを指していることが多いのだけど [2006年から2007年にかけて株券の電子化制度ができたときに,いわゆるタンス株を証券会社に預けましょうという話の中でよく聞かれるようになった単語], 本来的には“保護・管理”の意味らしい. 英語では“custodian”(ビルの守衛さん)という語で使われる.

アメリカでは(諸般の事情から)“子供の養育権”の意味でよくでてくる. 例えば子供が一人いる夫婦が離婚した場合,どちらが子供といっしょに住む権利(custdy)をもつかを裁判で争ったりする. アメリカ製の辞書でcustdyを引くと,この意味がいちばん最初にでてくるのが興味深い. また,英Oxfordは子供の面倒を見る法的責務(responsibility)だと表現しているのに対し, COBUILDは子供といっしょに住んで世話をする法的権利(leagal right)だと表現している微妙な差もおもしろいかも. まぁ,responsibilityとrightは表裏一体なんだろうけども,アメリカ文化的にはright以外の何ものでもないんだろうなぁと思ったりする.

誰かまたは何かを見張ることを意味しているのだけど,保護するために見張っている場合だけではなく, 逮捕したり捕虜にしたりした人を見張る場合(つまり監禁・拘留の場合)もカストディになる. “people in custody”とか,“take into custody”のような用法では,容疑者(prison)が裁判までの間留置所で拘留されているという意味で使われる場合が多い. 日本語では俗に“逮捕された”状態(be arrested).

関連語

単語意味
custodian 門番,見張り番(逮捕した人や捕虜などを見張る場合も含む),ビルの守衛. もともとラテン語で,英語ではガーディアン(guardian)と同じ意味.
Trust and Custody 投資信託・株券保護預かりサービス
caretaker

はたいたかし
2007-04-18
トップ > 英語 > Words