deadbeat

借金の踏み倒し屋,物を買っておいてお金を払わない人などをさす形容詞・名詞.

No deadbeat bidders. (踏み倒し屋お断り!)[eBay]

もともとは,deadの慣用表現で,dead beat(ビートしなくなった,動かなくなった,疲れ果てた)という表現があり, それが動かない人・物→怠け者と変化して,最終的に踏み倒し屋の意味になったものと考えられる. 日本では借金は払えなくなった人というのはいても, 最初から踏み倒すつもりの人は少ないと思うんだけど, アメリカでは小切手で決済する文化だったから,最初からお金を払うつもりがなくて, ニセの小切手を切って物だけもらってトンヅラこいたりするのは昔からよくあったらしい.

クレジットで買うという意味も, 日本では“クレジットカードを使って買い物をする”という以外の意味はないと思うんだけど, (アメリカでも当然常識的に同じ意味なんだけど) 英語ではいわゆる会計の用語の“借り方”“貸し方”を“クレジット”“デポジット” (日本語の一般用語では“借金”“預金(貯金)”かな?)という語が意識されるわけだから, クレジットで買う=クレジットカードを使って買う →信用決済を利用して買い物をする→ツケで買い物をするということが少しは意識されている点は違っている. [“ツケ”というのは,ちょっと不正確かも. 日本語で“ツケ”といった場合,普通はお客とお店の間に直接の信用関係がなりたっていて, (いちいち清算すると面倒なので,あるいはお互いを信用しているので) あとでまとめて清算しましょうという合意をしていることを意味するんだと思う. クレジットカードを使って払う場合,これとは明らかに違っていて, お客・お店・クレジットカード会社の3者がいて, 信用関係が成り立っているのは,お客とクレジットカード会社,クレジットカード会社とお店の間になっている. クレジットカード会社が間に挟まったことで,お客とお店の間の直接の信用関係は不要になっていて, だから始めてのお客でもいきなり“クレジット”が使えるという仕掛け. う〜ん,賢いなぁ.]

関連語

deadの成句は おもしろいのが多いね.

単語 意味
dead heat 同点・同着. もともとは競馬の用語で同着を意味する. 日本語のデッドヒートとはちがい,接戦の意味はなく, プロ野球で同率1位(つまり1位が2チームいて次は3位になっているような場合)とか レースなどで同着2位(2位が二人いて次が4位になっている場合)とかいうときに使う. …といいつつ,実は日本語と同じく接戦の意味にも使うというウワサもあり. 詳しくはこちらを読んでくさされ→deadheat
dead issue 興味がなくなった話題. ある時期 騒ぎになったりしてTODOリストなんかに入ったものの いつの間にか消えちゃった案件とか.
dead wagon 霊柩車.
dead ringer
dead spit
似てる,うりふたつ.

はたいたかし
May 06, 2006.
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