Network Basic Input Output System
もともとの出発点はNetBIOS. NetBIOSは非常に古いプロトコル(というかネットワーク プログラム向けライブラリ)で, まだイーサネットどころかトークンリングすらなかったような時代(1984年)にIBMがつくったライブラリ. BIOSという名前になっていることからもわかるとおり,プロトコルというよりネットワークを介したオペレーションのための手続き群という感じだった. APIがBIOSという形で提供されていてわかりやすかったことから,MS-DOS初期のパソコンLANのデファクト スタンダードになった.
端末数70〜80台くらいまでのフラットな構造のネットワークを想定していて, ネットワークとネットワークの接続が考慮されていなかったり, ブロードキャストを多用するためネットワークの利用効率が悪いなどの問題点がある(あった). [注:現在はどのレイヤ部分をNetBIOSと呼ぶかが変化してきているため,この議論は古いかもしれない.]
当初のNetBIOSは下位のプロトコル レイヤまで含めてNetBIOSだったのだが, 現在はNetBIOSといったらAPIインタフェース部分のことで,下位レイヤはTCP/IPでもIPX/SPXでも何でもよい. 特に下位レイヤにTCP/IPを使っている場合を,NBT(NetBIOS over TCP/IP)と呼んだりする. NBTの仕様はRFC1001,RFC1002で決められている.
NetBIOS Extended User Interface
NetBIOSをベースに拡張したもの. ただし,拡張された部分というのが,プロトコルの下位レイヤ部分で物理層〜トランスポート層の部分だったため, これらのそうがイーサネット+TCP/IPに置き換わると上位層のNetBIOS部分だけを残して消えてしまった.
Windows95では標準プロトコルだったようだが,実際にはほとんど利用されていなかったような気がする. それどころかWindows9xでは,NetBEUIやIPX/SPXプロトコルがインストールされていると起動が遅くなるため,削除するのが慣例だった.
Internet Packet eXchange/Sequenced Packet eXchange
NovellのNetwareで使われていたプロトコル. 1990年代半ばまでは事実上パソコンLANの標準だった.