スタートレックのトレックとか,トレッキングのトレック. 英語ではあまり頻出する語ではなく,ゆっくりと旅行するとか,たいへんな思いをしながら旅をするというニュアンスになる.
スタートレックでもわかるとおり,必ずしも歩くことを意味するわけでもない. というか,実際にトレックという語の用法は,スタートレックとかトレッキング バイクなど,歩かないことのほうが多い気がする.
日本語のトレッキング(山野を散歩すること)は,英語ではハイキング(hiking)という語が適当. hike(およびhiking)は当然頻出語で,意味も日本語のハイキングと同じで,徒歩旅行すること,田舎や山を歩くことという意味. ただし日本語のハイキングは弁当を持参して昼食をとる必要があるような気がするが, 英語のハイキングにはそういう含みはないので, ハイキングに誘った女の子が弁当を作ってこなくても文句はいえないかもしれない. 逆に言えば,日本語でまじめな野歩きのことをハイキングといわずにトレッキングといっているのは, ハイキングというとカップルとかがいちゃいちゃするイメージがあって, それに対する反発があるからじゃないかなぁ.
トレッキングシューズというのは和製英語で, 英語では単にブーツということが多い. 特にハイキング用途であることを明示するときは,ハイキング ブーツ,ウォーキング ブーツといっているようだ.
ティンバーランド(Timberland)など, 日本ではトレッキングシューズと呼んでいるものを,英語では単にブーツという名称で売っている. ブーツ型でない野原・川歩き用のシューズはパワーラウンジャー(power lounger)というカテゴリーになっているが, このラウンジャーというのは,いわゆる日本語のラウンジのもとになっている語で, ゆったりと横になる(座る),ぶらぶら歩く, ぶらぶらと時をすごすという意味の語(つまりラウンジ=待合室・休憩室とはそういうところ). ラウンジャー(lounger)をひくと「怠け者」という意味が出てくるが,これは正確ではなく, ぶらぶらしている人とか,(暇なので)あちこち歩き回る人という意味. ラウンジャーを怠け者と訳してしまうと, パワーラウンジャーが「パワフルな怠け者」になってしまってよくわからなくなるけど, 単に「ぶらぶらと歩き回る人」という意味だと知っていれば,パワーラウンジャーはおかしくない.
コールマン(Coleman)も同様にトレックという語は使っていなくて, いわゆる日本語のトレッキングシューズにあたるものは, レインジャー(ranger;発音注意)というカテゴリーで分類している. これはいわゆる日本語のレンジャーのもとになっている語で,特別奇襲隊(commando),森林警備隊(forest ranger), 騎馬警察隊員の意味だけど,歩き回る人(rover)の意味もある.
単語 | 出品数 | % |
---|---|---|
trek | 93,450 | 100% |
star trek | 90,101 | 96% |
trek bike | 559 | 0.6% |
trek shoes | 39 | <0.01% |
trek boots | 65 | <0.01% |
hiking boots | 4,579 | --- |
※2006年04月02日0:39ごろ調べ.