シャムロック. クローバーの一種で,クローバーと同じく3つ葉の植物. と,書いてある資料が多いけど,実際に写真を見てみると, まぁ,いわゆるクローバーそのもののように見える (Google Imageでshamrockの画像を見てみる). クローバーとシャムロック,どこが違うのか今ひとつわからない感じだけど, クローバーにもいろいろ種類があって, その中のひとつにシャムロックという品種があるんだと思っておけばよのかな.
日本では4つ葉のクローバーは幸運を呼ぶお守りとしてよく知られていて,アクセサリーの模様などの定番だが, キリスト教圏では4つ葉だけでなく,3つ葉についても特別な意味をもっている. これは,クローバーの3つの葉が トリニティ(父なる神,御子イエスキリスト,聖霊の三位一体)を隠喩するため. そのため, 日本では商品などにアクセントとして描いたり,アクセサリの柄にしたりするなら,必ず4つ葉だが, キリスト教圏では普通の3つ葉のクローバーを描くことも多い. 例えば,3つ葉のクローバーのペンダントやイヤリングみたいな装飾品はよく見るし, スイスアーミーナイフで有名なVictorinox社も, 3つ葉のシャムロックのワンポイント柄(insignia)が入ったナイフを売っていたりして, 3つ葉の模様もかなりポピュラーなことがわかる.
アイルランド(Ireland)の国の花がシャムロックで, これはアイルランドの有名な聖人である聖パトリック(St. Patrick)が, シャムロックの3つ葉を使ってトリニティの説明をしていたことに由来している. アメリカでも“セント パトリック デー”(Saint Patrick Day)というフェデラル ホリデー(祝日)があり, 緑の服を着たりする習慣がある人もいなくもない (カリフォルニアではあまりメジャーではないけど,東海岸では緑色の染料を河にまいたりして なかなか楽しそう).
日本語としても使えるクローバー(clover)という語と, シャムロック(shamrock)と, どちらが出現頻度が高い語かも興味がわくところ. ジーニアス英和辞典で調べると,クローバーは†マークつき, シャムロックは無印なので,クローバーが優勢のように思えるけど, 実際には微妙なところ. たとえば,eBayで「shamrock」と「clover」を検索してみると,3800件と3040件と拮抗, むしろシャムロックの方が多く出現している.
キーワード | shamrock | clover |
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出品数 | 3880 | 3040 |
※2006年2月3日0:00頃調べ.
ただ,eBayは個人売買中心の商品を主に扱っているという特殊性から, 一般の会話で使われるのと少し違った傾向を示す可能性がある. 実際,シャムロックでヒットする商品のほとんどはアイルランドのお土産品・特産品と思われるようなものが多かった. また,シャムロックはほぼ確実に3つ葉で, クローバーは日本と同じく4つ葉(four-leaf cloverまたはfour-leafed clover)なのも興味深い.
単語 | 意味 |
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patron saint | イギリス国教会の用語で聖職授与権者のこと. |
St. Patrick's Day | Originally a day to honer the patron saint of Ireland, March 17 has become a worldwide celebration of all things Irish. |
hemlock | /ヘムロック/ ドクニンジン,ドクゼリ.“毒草”の意味で使われる. |